”お客さま目線”の工務店をめざして
グートンライフのこれまでを振り返る、「グートンライフ・ヒストリー」。今回は、会社の方向を決定づけた、あるできごとについてお話しします。
小さな奥さまと高い棚
内装の仕事をしていた頃のことです。
新築の家の現場で、大工と施主である奥さまのやり取りが、聞こえてきました。
小柄な奥さまは、高い位置にある台所の棚が気に入らず、大工さんに要望を伝えていました。
でも大工さんは「わしはもう何十年も大工をしている。わしに任しとけ」と、奥さまの要望にまったく耳を傾けません。
当時は、大工さんがすべての主導権を持つことが、当たり前でした。工期や金額、できあがりのイメージは完成するまでわからず、お客さまも「こんなものだ」と自分に納得させるような風潮がありました。
このやり取りを聞いて、私は「プロとして住む人の想いを聞き、本当に喜んでいただける仕事をしたい」と強く思ったのです。これが、建築業をはじめるきっかけとなりました。
地域NO.1のリフォーム会社をめざす
1995年、川西市緑台で(株)グートンライフをスタートさせました。めざしたのは、地域NO.1の工務店。「どうしたらお客さまに満足していただけるか」。とことん考えて、きめ細かいサービスを心がけました。
毎月チラシをまいたり、リフォーム相談会を開いたりして、弊社の情報をコツコツと発信。口コミで、少しずつ仕事も増えていきました。
数年がたったころ、「この通りはグートン村やな」と、お客さまから言われたことがありました。通りの5、6軒を私たちが工事していたんです。自分では気がつかなかったのですが。
そんなある日、建築に携わる者としてのあり方を問われる、衝撃的とも言えるできごとがありました。(つづく)